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「遺言」完成と、朝日の回答

2010年02月23日

 いやいや、お騒がせしました。
 1月18日のブログに書いた筑摩書房の書き下ろし『遺言』、ようやっと終わったよ。
 全部で1000枚近い大作になったけど、読み応えも面白さもすごいよ!
 出版時期はまだ未定。早ければ6月だけど、たぶん7月か9月じゃないかなぁ。

 では原稿も終わったし、予定通りブログ毎日更新、と言いたいところだけど、やっぱ無理だよ~。
 ごめん、今まで通りの「二つのブログを交互」が限界だ。
 理由は、「メールの返事が遅れている」「会社説明会、と書いたプロジェクトが進行していて、僕の仕事内容やスケジュールが今後根本的に変わる」「次はノート術の書き下ろしに専念したい」とかいろいろあるんだ。
 ブログを見てる人から貰ったメール見たら、毎日見てる人があんがい少なかった、というのも理由の一つ。

 無理せず楽しく続けられるペースを守ろうと思います。
 とりあえず、今は原稿完成を喜ばせてください。

 あと、以下に先週土曜の朝日新聞「悩みのるつぼ」の僕の回答を転載します。
 自分で考えた答え、どうだった?
 僕は「相談者をあまり傷つけないように、でも息子の妻の気持ちを代弁するように」に意識を集中して書いたよ。

今回の相談者は60才の女性。相談内容は以下の通り。
 
 ご相談いたします。
 私60歳、主人63歳、長男33歳、長女30歳がおります。
 長男夫婦、長女(未婚)はそれぞれ別居し、独立しております。親子関係は自然体でうまくいっております。
 悩みというのは、孫がほしいのです。長男夫婦に子どもが授からないのです。出来にくいのかもしれませんが、あえてそのことに私のほうから触れたことはありません。
 結婚生活は3年、同棲も含めれば5年になりますが、まだ恵まれません。仕事は2人で飲食関係をしています。可能性があるならば何とか実現してほしいと強く思っております。
 嫁は5歳年上の38歳です。まだまだ産める年齢だと思います。「自分たちも子どもがほしい」と言うことは、一度だけ長男から聞いたことがあります。思えばそのときに、2人に病院に行くことを薦め、私たちも孫がほしいという気持ちを話せば良かったと思いました。
 こういったプライベートなことですから、話したほうがいいのか悩んでいるのです。自分自身、直接話してみたい気持ちが強いのですが、お嫁さんにプレッシャーをかけてはいけないとか思いまして、話せない自分に悩んでいます。
 それはお嫁さんへの優しさから長男が護っているからとも思えるからです。どうしたらいいでしょうか。アドバイスをお願いいたします。

 

 で、僕の答えはこうだ。
 本当は「そんなに孫が欲しいんだったら。養子でもなんでも貰えばいいじゃないか!」と書きたかったんだけど、そういう感情的な言葉を投げて誰かの溜飲が下がったとしても、なんにも良いことないからね。


 おそらく理由は「欲しくない」「できない」「育てられない」のどれかでしょう。
A:実は子供が欲しくない場合。
 息子夫婦は同じ飲食業、もしお店を持っているなら、それを子供のように大切に育ててるのかも。家庭と仕事に分離して会話のない夫婦より、具体的で強い絆で結ばれているので「子供は別に欲しくない」というパターン、多いですよ。
 この場合、たとえ親でも、二人で選んだ幸せに文句を言う権利はありません。一度だけ息子さんが言った「子供が欲しい」を真に受けないように。人間の真意は行動に表れます。どうか、二人の仕事を「孫を見るような愛情」で見てあげてください。
B:欲しいけど、医学的に妊娠が難しい場合。
 この場合、妻の年齢から考えても、すでにお医者さんに相談しているでしょう。いまさら義母から言われるのは、辛いだけですよ。万が一、息子さんに欠陥があっても、はっきり言えないと思います。
 成功確率に疑問のある不妊治療をしながら仕事を続けるのも難しいでしょう。本人たちが相談してくるまで、そっとしておくしかありません。
C:子供はほしいけれど、経済的あるいは仕事を優先して「あきらめている」場合。
 子供を産んで育てることが、どんどん難しくなっています。出産・育児・教育と手間やコストは増える一方です。もしかしたら、これが理由で「あきらめている」のかもしれません。
 お待たせしました!この場合のみが、あなたの出番です。
 育児を全面的に支援すると提案しましょう。「仕事との両立に自信がないなら援助します。なんなら全部、育ててもいいわよ」と声をかけてあげて下さい。
 産むのは妻にしかできませんが、それ以外は、あなたにできないことは一つもないはずです。「もっとも成果を望む者が、もっとも汗を流すべし」 孫が欲しいのはあなたなんです。あなたも投資・労働しましょう。遠くに住んでいるなら、近くに引っ越すことも考えてください。
 息子夫婦は仕事に専念し、孫は祖母が育てる。互いにやりたいことに専念しましょう。本当に大変な時は、互いに助け合えば、最強のタッグが組めるはずです。家族以上の関係を築ければ、素晴らしい老後ですよね。

 
 どうかな?
 「新聞の紙面で答える」というのは、すごく多様な人たちが読む、ということを考えなくちゃいけない。
 世代毎に価値観はさまざまだし、それを「古い」「イマドキ通じない」と非難してもしかたない。
 多様な人たちが、多様な価値観で共存できることこそ、「豊かさ」の証だからね。
 人生相談なんて、できることはたかが知れている。相談者に答える、ではなく説教をするでもなく、「思考の補助線を提示する」とか「なんだか気が晴れる気がする」ができれば上等じゃないかな。

 3月20日(土)にまた僕の順番が回ってくるので、朝日土曜版をチェックしてね。

 今日はここまで。
 じゃ、明日は「レコーディング・ダイエット2.0のススメ」でね。

   


Posted by 岡田斗司夫 at 23:59