アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 138人

蔵書は負債である

2009年12月10日

 昨夜、twitterで出た話題なんだけどね。
 ある人が「積ん読が増えてフラストレーションがたまっていた」って話したんだよ。「積ん読」というのは、本を買ってきたけど読まずに積み上げてる状態のこと。ま、オジサン世代の共通語だと思ってくれたまえ(笑)
 で、僕がその人に「読書と言うのは全部読むことじゃないんだ。それをしてたら、本が多量に読めない。もちろん小説やマンガは全部読んで楽しむものだけど、こういう研究書やビジネス書は「いかに自分の関心があって『面白がれそうな部分』をつまみ読みするのか」が醍醐味だと思う。」って返した。
 
 以前の僕は「買った本は全部読まなきゃ!」と思っていたんだ。もちろんどの本も読みたくて買ってるんだけど、徐々に部屋が本で埋まり出す。
 いわゆる山のように「積ん読」で部屋がいっぱいになっちゃう。
 で、ダイエットしたときに、考え方を変えた。
 「読まなきゃ」と思ってる本で、過去三ヶ月開いてない本は売る。
 また読もう、と思ってる本でも正直「もう読まないだろう」と思う本も売る。
 とにかくなにがなんでも、蔵書の量を半分にする。
 
 この蔵書半減大リストラを、いままでに3回ぐらいやったんだ。
 1/2を3回やった、ということは蔵書の量は?そう、以前の1/8ぐらいになった。
 やってみてわかったんだけど、1/8でも充分に多いよ(笑)
 
 でもね、辛かったし、もったいなかったよ。
 だって「読んでない本」でも売っちゃうんだから。
 もう自分がイヤになるし、恥ずかしいような情けないような、本当に辛かったなぁ。
 
 でもさ、考えてみたら不思議だよね。
 「読まないで手放す」のがそんなに惜しいなら、なんで「買った本を何ヶ月も読まない」ことは辛くないんだろう?
 そう考えはじめると、徐々に僕は蔵書を違った目で見るようになった。
 
 前の僕は、蔵書を「財産」として見ていた。「資産」と言い換えてもいい。
 でも昨夜、twitterしてる最中にいきなりひらめいたんだ。
 
 いまの僕にとって、未読の蔵書は「負債」なんだ!
 
 だって、本を買うときにすでにお金は払ってるわけじゃない?つまりここで金銭の支払いは済んで、もうお金は返ってこない。
 ところが、次に本というのは「自分の時間」という支払いが必要だ。
 お金は節約できるし稼ぐことだってできる。でも自分の時間というのは最も重要な通貨なんだよね。
 
 「本を買う」のは円という「経済通貨」での支払い。
 「本を読む」のは「時間通貨」での支払い。
 じゃあ、「まだ読んでない・いつか読まなきゃいけない蔵書」っていうのは、「時間通貨の支払い待ち」の負債じゃないのか?
 「いつか読まなきゃ」と気になってる状態というのは、「支払いの利子だけ払ってるけど元本が減ってない状態」じゃないのか?
 
 いや、自分でもヘンな考えだとは思うんだけど、なんか腑に落ちたなぁ。
 twitterで「金は本屋で支払済みでしょ?あとは自分の時間と言う最重要通貨の支払いが待ってる。いつか読む、というのはそれをローンで利子だけ払ってるようなものだよ。読んでない本は資産ではなく、負債なんだ」って一気につぶやいたら、自分でも驚くほど納得できたんだ。
 
 昨夜は「嫌消費世代の研究」という堅い本を90分ほどで通読しながらtwitterでつぶやき実況という「公開読書」をした。
 時間が短いから、どうしても要所要所だけ読むことになるし、興味ない部分はどんどん飛ばして読んじゃう。
 もったいない読み方だし作者に失礼かな?とも思ったんだけど、この方法なら「買ってきたその日に読める」んだよ。
 
 せっかく読みたくて買った本を「負債化」しちゃうより、もういっそ「飛ばし読み」したほうがお互いに幸せかも知れない。
 特に堅い本や研究書は、どうせ僕たちは素人なんだから「面白がる」ための読書でいいんじゃないかな?専門家の知見をすみずみまで知らなくても、自分の「面白がる心」を減速させないように、チャチャっと読んじゃう方が楽しいし、けっきょく「覚えたい部分」はそれでもちゃんと頭に残るよ。
 無理して読んでも、わりと残らないしね(笑)
 
 とりあえず、最近の僕は「買った本はできるだけ週のうちに読む」「毎月、買った本の数だけ蔵書は売る」を守っている。
 おかげで蔵書は1/8をキープ。部屋は片付くし掃除しやすくて、本に囲まれた前よりは過ごしやすい生活を手に入れた。
 ま、こんな考えがあるんだということで。
 ちょっと面白いでしょ?
 
 今日はここまで。
 あすあさっては大学の講義で大阪出張だから、短い目の更新になるかも。
 じゃ、また明日ね。
   


Posted by 岡田斗司夫 at 22:14