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ベーシック・インカム、どうだろう?

2009年11月26日

 『働かざるもの、餓えるべからず』(小飼弾)が届いたよ。
 amazonで注文したあとで、著者本人から「送ります」と言われたので、いまうちには二冊、ダブってるんだ。
 一冊は引き取り手を探さなくちゃね。

 この本で語られるベーシック・インカムという発想は、しばらく前から興味があった。
 ベーシック・インカムとは、簡単に言えば国民一人あたり無条件で毎月5~10万ぐらい与えてしまおう、という考え方。
 そのかわり、社会保障やいろんな制度をいっぺんに廃止する。
 現在の不況が「カネがない」ではなく「カネが流れない」であることを考えても、かなりインパクトのある解決策になる、ということらしい。

 いやいや、最初に聞いたときにはびっくりしたよ。
 大阪人であり昭和30年代生まれの僕にとって見れば、まさに「働かざるもの、喰うべからず」という考え方が骨身に染みついてしまっている。
 でもねぇ、そんなの景気が良かった時代だけに通用する掛け声じゃないの?という疑問もあるんだよね。

 と、ここまで書いてまだこの本、読んでないんだよね。
 まずいろいろ勉強してから読もうと思って、外堀を固めつつある。

① 『「嫌消費」世代の研究』(松田久一)・・・モノを買ったり欲しがったりすることに嫌悪感を持つ世代の話。昭和世代が「欲望」で動いていたとすれば、平成生まれたちはまさに「劣等感」で動いているのかもね。その研究書。

『フリー』(クリス・アンダーソン)・・・あらゆる産業に<無料>という波が来る。それは可能性ではなく時間の問題でしかない、というとんでもない時代の予言書。以前から僕は「本を書いてお金をもらえるのは、あと5年。保って10年かな?」とか考えていた。僕が売れなくなる、というのではなく、そういう時代になっちゃうような気がしてしかたないからだ。この本も外堀の一つ。

『ネットビジネスの終わり』(山本一郎)・・・この人の本を買うのははじめてだけど、とりあえず読み始めた印象としてはかなり面白い。アニメ産業の構造的欠陥も後半に書いてるみたいだし、これは思わぬ拾いものかもね。

『果てしなき河よ我を誘え』(フィリップ・ホセ・ファーマー)・・・70年代に翻訳された海外SF小説。ベーシック・インカムのような制度が普及した世界で、「さて、どうなるの?」というお話が進行する。

 まず①~④を読んでから、『働かざるもの、餓えるべからず』に取りかかろうと思ってるんだけど、来週には読めるかなぁ。
 期日と時間を決めてtwitterで公開読書会をやるのも面白そうだね。

 とりあえず今夜と明日は、土曜に甲府でマンガ夜話収録があるから『リアル』を読み返さなくちゃ・・・

 今日はここまで。
 じゃ、また明日ね。

  


Posted by 岡田斗司夫 at 23:37

『沈まぬ太陽』は二度と見たくない名作

2009年11月26日

 昨日、 『沈まぬ太陽』を見てきたよ。
 名作だった。

 冒頭近くの国航123便の御鷹巣山墜落シーン、本当にすごい。
 いままで映画でも飛行機墜落シーンなんて何度も見たじゃない?
 でも違う。心が動くよ。
 見た後で「自分は無事でよかった」と思って、そんな自分が恥ずかしくなる。
 そのレベルで心が動かされちゃう。
 テレビ画面やDVDでは、あれは伝わらないかも。
 あのシーンを見るためだけでも、絶対に映画館で見た方がいい。

 その他、体育館に延々と棺が並んでいるシーンや、御鷹巣山頂上に林立する手作りの墓標群など、僕たちは一度はニュースで見たような画面なんだけど、もう圧倒的に感情をゆさぶる「絵作り」のすごさ!
 本気になった邦画はすごいよね。

 3時間30分という上映時間は別に長くない。
 あれを描くには、そりゃ必要だろう。
 ちょっとどうかな?と思うのは結論部分の歯切れの悪さ。
 高級な映画を目指しすぎてるんだよなぁ。

 テーマ丸出しセリフの絶叫って、好きじゃないんだ。
 「誰か助けてください~」とか、バカみたいじゃない?
 アニメもそういうシーンがあったら、すっごく冷めちゃうんだ。
 邦画にはそういう「泣かせ至上主義」みたいな程度の低さが見え隠れして、だからあんまり見に行かない。
 
 でも、『沈まぬ太陽』は、そういうお子様向けの邦画がイヤでしかたなかったんだろうね。
 テーマを絶叫しない。
 いや、それどころか言わないんだよ(笑)
 
 遺族が会社を責めるシーン、お葬式のシーンなど、単純なドラマ構成の部分はすごく心を打つ。
 墜落シーンもそうなんだ。
 「何を描くべきか」がはっきりしてるシーンは、本当にものすごく面白いし、感動できる。
 
 でも、「はっきり描きたくない」「映像的なモンタージュや演技で伝えたい」と思っているシーン、つまり大事な肝心なシーンの大半が、わかりにくくなっちゃってる。
 僕には高級過ぎちゃったんだろうね。
 一人前1万円を超える寿司の味なんかわかんないもん。同じく高級すぎる映画は向いてなかったのかなぁ。
 
 だから僕にとっては、クライマックスからラストまで、なんだかすっきりしなかった。
 渡辺 謙と素晴らしい映像と盛り上がる音楽がどんどん来て、
 「ここ、感動するシーンらしい」
 とは思うんだけど、さてはてどのように感動したもんだろう?
 
 僕だって1800円払って3時間半という時間も支払ったから、感動の一つぐらい家に持って帰りたいじゃない?
 でも、テーマがよくわかんないまま終わっちゃったんだよね。
 なんで主人公、そんなにアフリカ好きなんだろう?
 
 
 文句もちょっと言ったけど、時間とお金に余裕があったらぜひ見てね。
 『ハッピー・フライト』は大好きな映画で、DVDも買おうかと悩んでる。でも名作じゃないよね。せいぜい佳作。
 それに比べて『沈まぬ太陽』は絶対にDVD買わない。もう二度と、あの墜落シーンは見たくない。
 でも名作なのは間違いないよ。
 
 売れているから名作、じゃないわけだよね。
 切ないよなぁ、『沈まぬ太陽』も、僕には高級なものがわかんないというこの現実も。
 
 今日はここまで。
 じゃ、また明日ね。
  


Posted by 岡田斗司夫 at 01:30