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手塚治虫の新連載

2009年06月16日

 最近、パソコンのキーボード前で眠ってしまうことが多い。
 仕事中に集中がふととぎれたとき、そのまま寝てしまうのだ。
 「倒れる」という感じではなく、もう普通に「落ちる」という感じ。もちろん原稿書いてる最中だから退屈してるはずはないんだけど、集中が保たなくなって意識が落ちちゃうんだろうね。
 
 で昨日、こんな夢を見た。
 夢の中で僕は雑誌を読んでいる。『漫画ゴラク』をさらにさらにさらに安っぽくしたような大衆漫画雑誌だ。
 サラ金やグルメやパチンコやヤクザが舞台だったり主人公だったりするような漫画に混ざって、なぜか手塚治虫の新連載がはじまっていた。
 どうも、この夢の世界では手塚治虫はまだ存命で、僕もそれを当たり前のように受け入れていた。
 
 しかし、手塚治虫ともあろう人が、なんでこんな三流週刊誌で連載するのか?
 そういえば少年チャンピオンで『ブラックジャック』を連載するまでの手塚は流行り廃りの激しい漫画界では「過去の人」扱いで、マガジンやサンデーに企画を断られてチャンピオンに「持ち込み」したのが『ブラックジャック』だった、という話を夏目さんに聞いたことがある。
 そうか、手塚さん最近新作見ないな、と思っていたけど、ここまで落ちぶれちゃったのか。
 などとムチャクチャに失礼な納得を勝手にした夢の中の僕は、その「新連載」とやらを見た。
 
 主人公は手塚治虫本人。漫画雑誌の編集者に体験ルポ漫画を命じられるシーンから漫画ははじまる。
「俺は手塚治虫だよ。いまさら温泉いってメシ喰って、そのレポート描けって言うのか!」
 喰ってかかる手塚に、孫ほどの年齢の編集者は詰めたく言い放つ。
「じゃあ、やめる?」
「・・・いえ、やりますやります!

 夢の中の僕はあぜんとした。
 まるで若手芸人じゃないか。いくら漫画業界がシビアだとはいえ、いくら手塚治虫が現役至上主義だとはいえ、これはあんまりだ。
 自分で勝手に見ている夢のくせに、なぜか義憤に燃えながら読み進める。
 
「で、どこに行きましょうか?伊豆?箱根?」
「そうだなぁ、とりあえずバグダッド」
「か、海外ですか?」
「うん、バグダッドで戦場っぽい絵、ちょっと描いてきて。戦争もの、描ける?
「はぁ、『火の鳥』とか『アドルフに告ぐ』とか描いてましたから」
あ、そうなの?じゃネームは現地からFAXで送って。原稿はFEDEXでいいから」

 なぜか手塚治虫はこのムチャな仕事を了解し、リュックに漫画道具と携帯日本食を詰めてアヤシゲな航空会社のエコノミークラスでバグダッドに行ってしまう、というところで連載第一回は終了。
 
 しかし、僕を本当に驚かせたのは最後のページ、枠外にある「次回予告」のアオリ文句だった。
「次回、手塚治虫がバグダッドで爆撃!?」

 え~!手塚さん、バグダッドで爆撃受けたの?で、それ漫画に描いたの?
 たまらず僕は大爆笑してしまった。

 手塚治虫、バグダッドで爆撃

 今までの人生で、一度も想像もしたことのない字面だ。
 状況のあまりの酷さ、漫画の神様が爆撃されている、というシチュエーションの可笑しさにゲラゲラ笑ってたら、笑いながら目が覚めた。
 
 なんだ、夢か。
 そりゃそうだよな。
 でもあの漫画、続き読みたかったなぁ。
 
 
 
 
 
P.S.
 ここまで書いて気がついたけど、こういう話はブログに書かずにGyaOジョッキーのネタとして温存すべきだったよな。
 ま、書きたかったんだからいいや。
 じゃあ今日はここまで。また明日ね。
 
   


Posted by 岡田斗司夫 at 11:03